2023年5月8日 星期一

物証

 



日曜、雨のなか市内のある博物館を参観した。

其処には「香港故事」とゆう常設展がいつも見られるようになっている。簡単にいえば、史前数万年前の「石器時代」から今日に到るまでの香港の歴史を大観できるように設計されている。その中で興味を感じたのが太平洋戦争中1941年から1945年の敗戦迄日本軍占領下にあった時代、日本の侵略者たちが香港に残していった遺品の展示である。その中でひときわ目立ったのが「香港占領地総督部」と立派な毛筆字で板の上に書かれた大きな名札である。

昔の人間は字が上手であった。中国人も、また日本人も、今は文盲の時代で最近の連中は中国人も日本人ももはや手書きで漢字が書けなくなった。とても端正な楷書で丁寧に板の上に書かれた毛筆字はそれ自体非常に価値があるものだと私は感心して思わず何分かの間見とれていた。一つ面白い事は、「字」はおそらく間違いなく「征服者」の日本人の手によって書かれたものである事に間違いないとゆう事である。無論、「漢字」は中国の文字であるが、「字」は書いた人間の個性、あるいは集団的な民族性さえも反映するものであって、其処の嘘は無い。日本人の書道家が書く漢字と我々中国人が書く漢字の間ではその気質的なものがまず異なる。同じ楷書でも日本人が書く楷書は通常おそらく控えめで中庸な印象を人に与える。その一方、我々中国人が書く楷書は精桿で鋭さがあるかもしれない、例えば蒋介石が残した楷書などがその一例かもしれない。その中には謂わゆる大陸気質と島国気質の違いを感じ取る事ができる。それが私にとっては興味深い。


日本軍による香港占領は三年と八ヶ月に及んだ。たくさんの香港人、あるいはイギリス兵が占領期間、日本軍の陵辱を受け、また殺害された。


日本の侵略者が香港に残したたいそうご立派な「香港占領地総督部」の名札。金があったら買い取って家の客間に飾ったらさぞ素晴らしい飾り物になるな、と残念に思いつつその場を私は離れた。


廖中仁 Liau Chung Ren

2023, 5.9
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