歳六十をとっくに越えた。
すなわち、『死』は確実に近くなった。
北角七姊妹道。
そこに香港著名な葬式屋がある。その名もずばり【香港殯儀館】。
独特な青い色した看板。中国人は、「死」に関連する事物を青色で表現する慣習がある。例えば、逆に喜ばしい事柄は全て「赤」で表現するように。
数十年、ゆうに六十年はあるであろうか。無数の鬼たちがその葬儀屋で家族、親戚、友人に惜しまれながら墓場に向かった。曾て植民地時代の大富豪、包玉剛、哀れにも日本で事故死した、香港ロックグループBeyondのリーダー、黃家駒。そしてあの香港が産んだ最も偉大な歌姫と呼ばれた梅艷芳アニータムイ。私は包と黃の葬式をそこで取材した。
南溟。
我々生命の終点に導く「道」がそこにある。
死を思え。
恐れることなし。
廖中仁
2024, 7.24
@frame25_ren
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